海外で暮らす日本人の子どもたちの不登校・不就学の現状について
- ひとみ 大橋
- 13 時間前
- 読了時間: 3分
日本の小・中学校の不登校児童生徒数は約35万4千人、高等学校の不登校生徒数は約6万9千人にのぼると報告されています(令和6年度、文部科学省発表)。海外に暮らす日本人の子どもたちの中にも、不適応や発達の問題等様々な理由から不登校・不就学となっている子どもたちがいることが考えられます。一方で、海外で不登校・不就学の状態にある日本人の子どもについてはその数や実情の報告はほとんどなされていません。
ゆいグローバルネットでは、海外で暮らす日本人の子どもたちの不登校・不就学の現状について現状を知りたいと考え、今年度様々な取り組みを始めました。
私たちの取り組みの中では、以下の点が共通して報告され、強くその必要性がうかがえました。
★同じ境遇の人同士がつながる場所が欲しい
★相談先が欲しい(カウンセリング含む)
ゆいグローバルネットでは、今後も私たちに何ができるのか?模索していきたいと考えています。この問題についてご意見やご質問のある方や団体様は、問合せフォームよりご連絡ください。
「海外在住邦人のための不登校・不就学に関するアンケート調査」

調査期間:2025年2月27日~5月31日
主催:一般社団法人 ゆいグローバルネット 在外不登校・不就学調査チーム
責任者:坂野真理(児童精神科医・虹の森センターロンドン代表)
調査結果報告まとめ:
■海外在住邦人の不登校・不就学の声を拾うことを目的とした調査であったが、実際には不登校・不就学に至らなくても、現地での子どもの教育・子育てに悩んでいる声が多く集まった。
■不登校・不就学に至るのは発達特性や障がいを持つお子さんも多く、各地の特別支援教育事情のみならず、日本人学校の特別支援対応の違いによる影響もあることが示唆された。
■海外における子どもたちの単純な教育機会の保障だけではなく、多様な状況に置かれている子どもたちの心身の健康(ウェルビーング)や教科学習以外も含めた学びと成長の機会をどのように保障していくのかは、支援において重要な視点であると考えられる。
※調査結果の詳細は以下のボタンよりご覧ください。
ゆいフェス2025内座談会
「海外で子どもが学校に行けなかったら~海外在住邦人の不登校・不就学を語ろう~」
海外で不登校・不就学を経験された保護者の方々との座談会を開催しました。
参加者の経験を共有してもらい、現在も不登校・不就学の経験をしている方や、
その支援をされている方にも参考になるような 情報交換を行いました。
日時:2025年10月12日(日)16:00~17:30(日本時間)
主催:一社)ゆいグローバルネット 在外不登校・不就学調査チーム
座談会で報告されたコメント(上記アンケート調査で報告されなかったコメントを抜粋):
■現地医療は無料で受けられるが、逼迫していて2年待ちなどで、高額のプライベート医療を利用するしかない。経済的負担があり、勤務先からの補助があっても大変だった。
■居住地の臨床心理士相談費用が高額で、勤務先の保険内までしか続けられなかった。
■居住地の特別支援学校の待機リストが長く、8年間も入ることができない。療育に来てもらう際は、費用のサポートはあるが、子どもが人間関係の面で周囲とつながることができない。
■現地の医療機関や制度の情報は、似た課題のある子どもを持つ親のグループで得られたが、そのようなグループの存在自体が周知されておらず、アクセスしにくい現状がある。
■コロナ禍に外務省が実施していたオンライン診療は助かった。
■親・祖父母の考え方も国によって異なり、難しい。






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